カテゴリー: 金利と法律

  • 総量規制の対象外となる借入れ|「除外貸付け」と「例外貸付け」の違いを条文(貸金業法施行規則)で確認する

    総量規制の対象外となる借入れ|「除外貸付け」と「例外貸付け」の違いを条文(貸金業法施行規則)で確認する

    PR:本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。掲載内容は公表されている一次情報をもとに当サイトが確認したものです。

    先に結論:総量規制の「対象外」は2種類あります。枠の計算にそもそも入らない「除外貸付け」(住宅ローン・自動車購入資金・高額療養費・有価証券担保など=貸金業法施行規則第10条の21)と、要件を満たせば年収の3分の1を超えても契約できる「例外貸付け」(顧客に有利な借換え・緊急の医療費・配偶者と併せた年収の3分の1以下の貸付け・事業を営む個人顧客への貸付けなど=同規則第10条の23)です。

    貸金業者からの個人の借入れには、総量規制(年収の3分の1ルール)があります。ただしこの規制には、法令上「対象外」となる貸付けが2種類定められています。「除外貸付け」(枠の計算にそもそも入らない)「例外貸付け」(要件を満たせば枠を超えても契約できる)です。この2つは効果がまったく違うのに、広告や解説記事ではしばしば混同されています。

    この記事では、根拠条文である貸金業法第13条の2貸金業法施行規則第10条の21・第10条の23の原文(e-Gov法令検索・2026年8月28日にAPIでXML原文を取得して確認)だけを根拠に、何がどちらに当たるかを整理します。

    1. 条文の構造:除外と例外は「書かれている場所」が違う

    貸金業法第13条の2第2項は、禁止対象となる「個人過剰貸付契約」を次のように定義しています(2026年8月28日・XML原文で確認。強調は引用者)。

    個人顧客を相手方とする貸付けに係る契約(住宅資金貸付契約その他の内閣府令で定める契約(以下「住宅資金貸付契約等」という。)及び極度方式貸付けに係る契約を除く。)で、当該貸付けに係る契約を締結することにより、当該個人顧客に係る個人顧客合算額(住宅資金貸付契約等に係る貸付けの残高を除く。)が当該個人顧客に係る基準額(…三分の一を乗じて得た額…)を超えることとなるもの(当該個人顧客の利益の保護に支障を生ずることがない契約として内閣府令で定めるものを除く。)をいう。

    この条文には「除く」が2系統あります。

    除外貸付け例外貸付け
    根拠貸金業法施行規則 第10条の21(「個人過剰貸付契約から除かれる契約」)貸金業法施行規則 第10条の23(「個人顧客の利益の保護に支障を生ずることがない契約等」)
    効果その契約自体が規制対象から外れ、残高も「個人顧客合算額」から除かれる(法13条の2第2項のかっこ書き)基準額(年収の3分の1)を超えても契約できるが、条文上、残高を合算額から除くという規定は置かれていない
    貸金業法第13条の2第2項の構造(e-Gov法令検索・2026年8月28日確認)。

    日本貸金業協会も、除外貸付け(住宅ローン等)は「貸付け残高に含めない」扱いである一方、例外貸付けのうち銀行融資までのつなぎ資金については残高が枠に入る旨を案内しています(日本貸金業協会「総量規制が適用されない場合について」・2026年8月28日確認)。

    e-Gov法令検索「貸金業法」第13条の2 https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032/「貸金業法施行規則」 https://laws.e-gov.go.jp/law/358M50000040040/日本貸金業協会「総量規制が適用されない場合について」 https://www.j-fsa.or.jp/association/money_lending/law/total_regulation.php(いずれも2026年8月28日確認)

    2. 除外貸付け(施行規則第10条の21)=枠の計算に入らない契約

    施行規則第10条の21第1項に列挙されている主な契約は次のとおりです(2026年8月28日・XML原文で確認。要件の細部は条文参照)。

    • 不動産の建設・購入・改良に必要な資金の貸付け(借地権取得を含む)=いわゆる住宅ローンなど(第1号)
    • 上記の貸付けが行われるまでのつなぎ融資(第2号)
    • 自動車購入資金の貸付けのうち、自動車の所有権を貸金業者が取得するか、譲渡担保となっているもの(第3号)
    • 健康保険法等に規定する高額療養費を支払うための資金(第4号)
    • 時価の範囲内での有価証券担保の貸付け(第5号)
    • 不動産担保の貸付け(個人顧客や担保提供者の居宅・生計維持に不可欠なものは除く。不動産価格の範囲内等の要件あり)(第6号)
    • 売却予定の不動産の売却代金で弁済される貸付け(売却で生活に支障を来す場合を除く)(第7号)

    ポイントは、居宅を担保に取るような貸付けは除外貸付けにならないよう条文が明示的に書かれていることです(第6号かっこ書き)。

    3. 例外貸付け(施行規則第10条の23)=要件を満たせば枠を超えても契約できる

    施行規則第10条の23第1項に列挙されている主な契約は次のとおりです(2026年8月28日・XML原文で確認)。

    類型条文上の主な要件
    顧客に有利な借換え(第1号・第1号の2)月々の負担・総返済額が既存債務を上回らない、担保・保証の条件を不利にしない等(いわゆる「おまとめローン」がここに当たる場合がある)
    緊急に必要と認められる医療費(第2号)高額療養費(除外貸付け)に当たるものを除く。返済能力を超えないと認められるもの
    特定緊急貸付契約(第2号の2)社会通念上緊急に必要と認められる費用等のため、合算額10万円以下・返済期間3か月以内等の要件
    配偶者と併せた年収の3分の1以下の貸付け(第3号)配偶者の同意が要件。夫婦の合算額が2人分の基準額の合算以下
    事業を営む個人顧客への貸付け(第4号)事業の実態が確認され、事業計画・収支計画・資金計画(100万円以下の貸付けでは事業・収支・資金繰りの状況)に照らし返済能力を超えないと認められること
    新たに事業を行うための資金(第5号)事業計画等の確認により、確実に事業用資金と認められること等
    預金取扱金融機関からの貸付けまでのつなぎ(第6号)正規貸付けが行われることが確実で、返済期間1か月以内
    貸金業法施行規則第10条の23第1項の例外貸付け(e-Gov法令検索・2026年8月28日確認)。

    いずれも「返済能力を超えないと認められる」ことなどの実質要件と、貸金業者側の書面確認・保存義務(同条第2項)がセットになっています。「例外だから審査なしで借りられる」という制度ではありません

    4. そもそも総量規制がかからない借入れ(銀行など)

    総量規制は貸金業法の規制なので、対象は貸金業者からの個人の借入れです。金融庁は「貸金業法のキホン」で、総量規制の対象は貸金業者からの借入れであり、銀行からの借入れや法人名義の借入れは対象外であると案内しています(2026年8月28日確認)。銀行のカードローン・住宅ローンは、この記事の「除外」「例外」以前に、貸金業法の総量規制の枠外です。

    金融庁「貸金業法のキホン」 https://www.fsa.go.jp/policy/kashikin/kihon.html(2026年8月28日確認)

    総量規制そのもの(年収の3分の1ルールと根拠条文の読み方)は総量規制とはで整理しています。自分の借入れ計画が金利面で法律の枠内に収まっているかは、上限金利の早見返済シミュレーターで確認できます。

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    よくある質問

    おまとめローンは総量規制の対象外ですか?

    「顧客に一方的に有利となる借換え」の要件(月々の負担・総返済額が既存債務を上回らない、担保・保証を不利にしない等=施行規則第10条の23第1項第1号・第1号の2)をすべて満たす場合に、例外貸付けとして基準額を超えても契約できます(2026年8月28日・条文確認)。個別の商品がこの要件を満たすかどうかは契約条件によるため、この記事では判定できません。

    個人事業主は年収の3分の1を超えて借りられますか?

    事業を営む個人顧客への貸付けは、事業の実態確認と、事業計画・収支計画・資金計画に照らして返済能力を超えないと認められることを要件に、例外貸付けとされています(施行規則第10条の23第1項第4号・2026年8月28日確認)。無条件に枠が外れるのではなく、貸金業者が計画書面等を確認・保存する義務があります(同条第2項)。

    「10万円以下・3か月以内」という要件はどの借入れの話ですか?

    社会通念上緊急に必要と認められる費用などを支払うための「特定緊急貸付契約」(施行規則第10条の23第1項第2号の2)の要件です。緊急個人顧客合算額が10万円を超えないこと、返済期間が3か月を超えないこと等が条文に明記されています(2026年8月28日確認)。すべての例外貸付けに共通する上限ではありません。

    例外貸付けで借りた分は、その後の借入枠に影響しますか?

    貸金業法第13条の2第2項が合算額から除くと明記しているのは「住宅資金貸付契約等(=除外貸付け)に係る貸付けの残高」だけで、例外貸付けの残高を除く規定は条文上置かれていません(2026年8月28日・XML原文確認)。日本貸金業協会も、つなぎ資金の残高は総量規制の対象になると案内しています。

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    最終更新:2026年8月28日/このページは公表されている一次情報(e-Gov法令検索・金融庁・日本貸金業協会)のみを根拠に作成しています。確認できなかった項目は「記載なし」と明記し、推測で補っていません。本記事は法律上の助言ではありません。

    e-Gov法令検索「貸金業法」(昭和五十八年法律第三十二号)第13条の2 https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032/e-Gov法令検索「貸金業法施行規則」(昭和五十八年大蔵省令第四十号)第10条の21・第10条の23 https://laws.e-gov.go.jp/law/358M50000040040(いずれも2026年8月28日・法令APIでXML原文を取得して確認)

  • 遅延損害金の上限は法律で決まっている|利息制限法第4条・第7条と貸金業法第42条を原文で確認する

    遅延損害金の上限は法律で決まっている|利息制限法第4条・第7条と貸金業法第42条を原文で確認する

    PR:本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。掲載内容は公表されている一次情報をもとに当サイトが確認したものです。

    借入れの契約書には、貸付けの利率とは別に「遅延損害金」の利率が書かれています。返済が遅れたときに適用される利率で、法律上は「賠償額の予定」と呼ばれます。この遅延損害金にも、利息と同じく法律で上限が定められており、超過部分は無効です。

    この記事では、利息制限法第4条・第7条と貸金業法第42条の条文原文(e-Gov法令検索・2026年8月28日にAPIでXML原文を取得して確認)だけを根拠に、上限の数字を整理します。

    1. 原則:上限金利の1.46倍まで(利息制限法第4条)

    利息制限法第4条第1項は次のとおり定めています(2026年8月28日・XML原文で確認)。

    金銭を目的とする消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定は、その賠償額の元本に対する割合が第一条に規定する率の一・四六倍を超えるときは、その超過部分について、無効とする。

    「第一条に規定する率」とは、元本額に応じた上限金利(10万円未満=年20%/10万円以上100万円未満=年18%/100万円以上=年15%)のことです。これを1.46倍すると、次の表になります。

    元本の額利息の上限(第1条)遅延損害金の上限(第4条=1.46倍)
    10万円未満年20%年29.2%
    10万円以上100万円未満年18%年26.28%
    100万円以上年15%年21.9%
    利息制限法第1条・第4条による計算(1.46倍の数値は条文の率から算出。e-Gov法令検索・2026年8月28日確認)。

    ただし、この1.46倍の表がそのまま当てはまるのは、個人間の貸し借りなど「営業的でない」金銭消費貸借です。貸金業者からの借入れには、次の特則があります。

    2. 貸金業者など「営業的金銭消費貸借」は年20%まで(利息制限法第7条)

    利息制限法第7条第1項は次のとおり定めています(2026年8月28日・XML原文で確認)。

    第四条第一項の規定にかかわらず、営業的金銭消費貸借上の債務の不履行による賠償額の予定は、その賠償額の元本に対する割合が年二割を超えるときは、その超過部分について、無効とする。

    「営業的金銭消費貸借」とは、債権者が業として行う金銭を目的とする消費貸借です(同法第5条第1号かっこ書き)。つまり貸金業者からの借入れの遅延損害金は、元本の額にかかわらず年20%が上限で、それを超える部分は無効です。契約書の遅延損害金欄が年20%以下に収まっているかは、借りる前に確認できるポイントです。

    3. 「違約金」という名目でも同じ(第4条第2項・第7条第2項)

    利息制限法第4条第2項は「前項の規定の適用については、違約金は、賠償額の予定とみなす」と定め、第7条第2項がこれを営業的金銭消費貸借の賠償額の予定にも準用しています(2026年8月28日・XML原文で確認)。名目を「違約金」「延滞金」などに変えても、上限の計算から外れることはありません。

    4. 極端な高金利は契約自体が無効・刑事罰(貸金業法第42条・出資法第5条)

    貸金業法第42条第1項は、貸金業を営む者が業として行う金銭消費貸借で年109.5%(うるう年は年109.8%、1日当たり0.3%)を超える割合による利息の契約をしたときは、その消費貸借の契約自体を無効と定めています。この「利息」には債務の不履行について予定される賠償額(=遅延損害金)を含むことが条文に明記されています(2026年8月28日・XML原文で確認)。

    また出資法第5条第2項は、業として行う貸付けで年20%を超える利息の契約をした者に5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金(またはその併科)を定めています(2026年8月28日・XML原文で確認)。上限を大きく超える遅延損害金を平然と提示してくる貸し手は、ヤミ金の見分け方で挙げた確認をしてください。

    なお、通常の返済プランの総返済額・利息総額は返済シミュレーターで計算できます(遅延損害金は延滞時にのみ発生するもので、シミュレーターの計算対象ではありません)。

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    よくある質問

    貸金業者の遅延損害金が「年20%」と書かれているのは合法ですか?

    営業的金銭消費貸借の賠償額の予定の上限は年20%です(利息制限法第7条第1項・2026年8月28日確認)。年20%ちょうどの定めは条文の上限の範囲内です。超えるときは、その超過部分が無効になります。

    「違約金」や「延滞事務手数料」という名目なら上限を超えられますか?

    違約金は賠償額の予定とみなすと条文に明記されています(利息制限法第4条第2項、第7条第2項で準用・2026年8月28日確認)。なお「延滞事務手数料」のような個別名目の扱いがどう判定されるかについて、今回確認した条文に個別の記載はありません(記載なし)。名目にかかわらず上限規制の趣旨で設計されていることは、みなし利息の規定(同法第3条)からも読み取れます。

    延滞している間、通常の利息と遅延損害金は両方かかりますか?

    今回確認した利息制限法・貸金業法の条文には、延滞期間中の利息と賠償額の予定の併存関係を直接定めた規定は見当たりませんでした(記載なし)。個別の契約でどちらがどの期間に適用されるかは、貸金業法第16条の2・第17条により交付される契約締結前・契約締結時の書面の「賠償額の予定に関する定め」欄で確認してください。

    個人間の貸し借りの遅延損害金はいくらまでですか?

    営業的でない金銭消費貸借では、利息制限法第1条の率の1.46倍(元本10万円未満=年29.2%、100万円未満=年26.28%、100万円以上=年21.9%)が上限で、超過部分は無効です(第4条第1項・2026年8月28日確認)。

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    最終更新:2026年8月28日/このページは公表されている一次情報(e-Gov法令検索)のみを根拠に作成しています。確認できなかった項目は「記載なし」と明記し、推測で補っていません。本記事は法律上の助言ではありません。

    e-Gov法令検索「利息制限法」(昭和二十九年法律第百号)第1条・第3条・第4条・第5条・第7条 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000100/「貸金業法」(昭和五十八年法律第三十二号)第42条 https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032/「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」(昭和二十九年法律第百九十五号)第5条 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000195(いずれも2026年8月28日・法令APIでXML原文を取得して確認)

  • 消費者金融・貸金業者の金利の上限|利息制限法15〜20%と出資法20%を条文で確認

    消費者金融・貸金業者の金利の上限|利息制限法15〜20%と出資法20%を条文で確認

    PR:本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。掲載内容は公表されている一次情報をもとに当サイトが確認したものです。

    先に結論:消費者金融を含む貸金業者からの借入れで、金利の上限を決める法律は2つです。利息制限法の上限は、元本10万円未満が年20%・10万円以上100万円未満が年18%・100万円以上が年15%(超えた部分は無効)。出資法は、業として年20%を超える利息の契約に刑事罰。いずれも2026年8月28日にe-Govの条文で確認しています。

    提示された年率が高いのか低いのかを判断するには、法律の上限という物差しが要ります。日本の上限は2系統あり、性質が違います。利息制限法=超えた部分が民事上無効出資法=業としての貸付けで超えると刑事罰。借りる前に見るべき数字はこれだけです。

    1. 利息制限法(昭和29年法律第100号)第1条

    元本の額上限(年)
    10万円未満20%(年2割)
    10万円以上100万円未満18%(年1割8分)
    100万円以上15%(年1割5分)
    利息制限法第1条。これを超える利息の契約は、超過部分が無効(2026年8月28日 e-Govで確認)。

    あわせて重要なのが同法第3条(みなし利息)です。条文は、債権者の受ける元本以外の金銭は「礼金、割引金、手数料、調査料その他いかなる名義をもってするかを問わず、利息とみなす」と定めています(契約の締結及び債務の弁済の費用を除く)。名前を手数料に変えても、中身が貸付けの対価なら利息として数えるということです。事務手数料・調査料などの名目で上乗せがある場合は、それも含めた実質の負担率で上の表と見比べてください。

    2. 出資法(昭和29年法律第195号)第5条=刑事罰のライン

    条項内容(2026年8月28日 e-Govで確認)
    第5条第2項業として金銭の貸付けを行う者が年20%を超える利息の契約をしたとき=5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、またはその併科
    第5条第3項業として行う貸付けで年109.5%(うるう年109.8%・1日あたり0.3%)を超える利息の契約をしたとき=10年以下の拘禁刑もしくは3,000万円以下の罰金、またはその併科
    出資法第5条。利息制限法と違い、こちらは無効ではなく刑事罰。

    さらに貸金業法第42条は、貸金業を営む者が業として行う金銭消費貸借で年109.5%を超える利息の契約をしたときは、その消費貸借の契約自体を無効と定めています(e-Gov・2026年8月28日確認)。

    3. 「グレーゾーン金利」はすでに撤廃されている

    金融庁「貸金業法のキホン」によれば、かつては利息制限法の上限(15〜20%)と出資法の旧上限(29.2%)の間に「グレーゾーン金利」が存在しましたが、平成22年(2010年)6月18日に完全施行された改正で出資法の上限金利が20%に引き下げられ、グレーゾーン金利は撤廃されました(2026年8月28日確認)。現在、貸金業者からの借入れで利息制限法の上限を超える金利を提示されること自体が、法律の枠組みと整合しません。

    4. 消費者金融・貸金業者から借りる前のチェックポイント

    • 提示された年率(実質年率)を、借入予定額の元本区分の上限(20%/18%/15%)と見比べる
    • 利息以外の名目(手数料・調査料等)の上乗せがあれば、みなし利息として合算して見比べる(利息制限法第3条)
    • 「10日で◯割」のような表示は年率に直すと出資法の刑事罰ラインをはるかに超える違法金利です。金融庁は「『10日で3割、5割の利息』といった利息は、出資法の上限金利を超える違法な金利」と注意喚起しています(金融庁「違法な金融業者にご注意!」・2026年8月28日確認)。この時点でヤミ金の見分け方
    • そもそも貸し手が登録貸金業者かは登録の照合手順で確認する

    返済総額が金利でどう変わるかは返済シミュレーター(利息制限法の上限判定つき)で計算できます。

    e-Gov法令検索「利息制限法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000100/「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000195/「貸金業法」第42条 https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032/金融庁「貸金業法のキホン」 https://www.fsa.go.jp/policy/kashikin/kihon.html/金融庁「違法な金融業者にご注意!」 https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/index.html(いずれも2026年8月28日確認)

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    よくある質問

    利息制限法の上限はいくつですか?

    元本10万円未満は年20%、10万円以上100万円未満は年18%、100万円以上は年15%です(利息制限法第1条・2026年8月28日e-Govで確認)。超過部分の利息は無効になります。

    利息制限法と出資法は何が違いますか?

    利息制限法は超過部分が民事上無効になるルール、出資法は業として年20%を超える利息の契約をした貸し手に刑事罰(5年以下の拘禁刑もしくは1,000万円以下の罰金、またはその併科)を科すルールです(いずれも2026年8月28日e-Govで確認)。

    手数料という名目なら上限を超えてもよいのですか?

    いいえ。利息制限法第3条は、礼金・割引金・手数料・調査料その他いかなる名義であっても、債権者の受ける元本以外の金銭を利息とみなすと定めています(契約締結と弁済の費用を除く・2026年8月28日e-Govで確認)。

    遅延損害金の上限はいくつですか?

    本記事の実査範囲では確認していないため記載なしとします(利息制限法第4条に規定があり、別記事で条文を確認のうえ扱う予定です)。

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    最終更新:2026年8月28日/このページは公表されている一次情報(e-Gov法令検索・金融庁)のみを根拠に作成しています。確認できなかった項目は「記載なし」と明記し、推測で補っていません。本記事は法律上の助言ではありません。

  • 総量規制とは|「年収の3分の1まで」の条文(貸金業法第13条の2)と対象・対象外の整理

    総量規制とは|「年収の3分の1まで」の条文(貸金業法第13条の2)と対象・対象外の整理

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    先に結論:総量規制とは、貸金業法第13条の2に基づき、貸金業者からの個人の借入れを原則として年収の3分の1までに制限する仕組みです。対象になるのは消費者金融からの借入れやクレジットカードのキャッシングで、銀行ローン・住宅ローン・クレジットカードのショッピングは対象外です。

    カードローンやビジネスローンを検討すると避けて通れない「総量規制」。貸金業者からの個人の借入れを、原則として年収の3分の1までに制限する仕組みです。ネット上の解説は多いですが、この記事では根拠条文の原文と、金融庁・日本貸金業協会の公表情報だけで整理します。

    1. 根拠条文=貸金業法第13条の2(過剰貸付け等の禁止)

    条文はまず「貸金業者は、貸付けの契約を締結しようとする場合において、前条第一項の規定による調査により、当該貸付けの契約が個人過剰貸付契約その他顧客等の返済能力を超える貸付けの契約と認められるときは、当該貸付けの契約を締結してはならない」と定めます。そして第2項が「年収の3分の1」の実体です(e-Gov法令検索・2026年8月28日確認)。

    前項に規定する「個人過剰貸付契約」とは、個人顧客を相手方とする貸付けに係る契約(住宅資金貸付契約その他の内閣府令で定める契約(以下「住宅資金貸付契約等」という。)及び極度方式貸付けに係る契約を除く。)で、当該貸付けに係る契約を締結することにより、当該個人顧客に係る個人顧客合算額(住宅資金貸付契約等に係る貸付けの残高を除く。)が当該個人顧客に係る基準額(その年間の給与及びこれに類する定期的な収入の金額として内閣府令で定めるものを合算した額に三分の一を乗じて得た額をいう。)を超えることとなるもの(略)をいう。(貸金業法第13条の2第2項・抜粋)

    前提として第13条(返済能力の調査)があり、貸金業者には顧客の収入・借入状況等の調査義務と、個人との貸付契約では指定信用情報機関の信用情報を使用する義務が課されています(同・2026年8月28日確認)。自己申告だけでなく、他社借入れも信用情報で照合されるということです。

    2. 対象になる借入れ・ならない借入れ

    区分
    対象消費者金融からの借入れ、クレジットカードのキャッシング
    対象外銀行ローン、住宅ローン、クレジットカードのショッピング(分割払い等)、信用金庫からの融資、法人向け貸付け
    日本貸金業協会「お借入れは年収の3分の1まで(総量規制について)」による区分(2026年8月28日確認)。

    金融庁「貸金業法のキホン」も、総量規制の対象は貸金業者からの個人による借入れであり、銀行からの借入れや法人名義での借入れは対象外と説明しています(2026年8月28日確認)。「銀行カードローンなら総量規制と無関係にいくらでも借りてよい」という意味ではなく、銀行は貸金業法ではなく銀行法の枠組みで審査を行う、という制度上の区分です。

    3. 除外貸付けと例外貸付け

    日本貸金業協会の解説によれば、3分の1の計算に入らない・または3分の1を超えても認められる類型があります(2026年8月28日確認)。

    • 除外貸付け(残高が枠の計算に入らない):不動産購入のための貸付け(いわゆる住宅ローン)、自動車担保の貸付け、高額療養費の貸付け、有価証券担保・不動産担保(個人の居宅等を除く)の貸付け など。金融庁「貸金業法Q&A」も「住宅ローンや自動車ローン(※)は、総量規制の適用除外となっています」と明記しています
    • 例外貸付け(3分の1超でも締結できる場合がある。残高は枠の計算に入る):顧客に一方的に有利となる借換え、緊急の医療費、社会通念上緊急に必要な費用(上限・期間の要件あり)、配偶者と合算した年収の3分の1以下の貸付け(配偶者の同意が必要)、個人事業者に対する貸付け(事業・収支・資金計画で返済能力が認められる場合)、預金取扱金融機関からの貸付けまでのつなぎ など

    各類型の細かい金額・期間の要件は内閣府令で定められており、本記事の実査範囲では条文単位の確認をしていないため個別の数値要件は記載なしとします(類型名は日本貸金業協会・金融庁の公表ページによる)。

    この「除外」と「例外」の違いは、総量規制の対象外となる借入れで条文をもとに整理しています。

    4. 収入証明書が必要になる基準

    貸金業法第13条第3項は、①その貸金業者からの借入れ(合算)が50万円を超える場合、または②他の貸金業者を含む個人顧客合算額が100万円を超える場合には、源泉徴収票その他の収入・資力を明らかにする書面の提出(または提供)を受けなければならないと定めています(e-Gov法令検索・2026年8月28日確認)。この基準に該当する申込みでは、収入証明書の提出を求められるのが法律上の建て付けです。

    なお「年収」に含まれる収入について、日本貸金業協会は給与、年金、恩給、定期的に受領する不動産の賃貸収入(事業として行う場合を除く)、年間の事業所得(過去の事業所得の状況に照らして安定的と認められるもの)を挙げています(2026年8月28日確認)。

    5. 借りる前の使い方

    • 貸金業者からの既存借入れ(キャッシング含む)の残高を合計し、年収の3分の1との差額が制度上の上限の目安
    • 希望額を借りたときの返済負担は返済シミュレーターで計算する(総量規制は「借りられる枠」であって「返せる額」ではありません)
    • 貸し手が登録貸金業者かは登録の照合手順で先に確認する。「総量規制対象外だから貸せる」と勧誘する無登録業者への注意はヤミ金の見分け方

    e-Gov法令検索「貸金業法」第13条・第13条の2 https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032/金融庁「貸金業法のキホン」 https://www.fsa.go.jp/policy/kashikin/kihon.html/金融庁「貸金業法Q&A」 https://www.fsa.go.jp/policy/kashikin/qa.html/日本貸金業協会「お借入れは年収の3分の1まで(総量規制について)」 https://www.j-fsa.or.jp/association/money_lending/law/annual_income.php/日本貸金業協会「総量規制が適用されない場合について」 https://www.j-fsa.or.jp/association/money_lending/law/total_regulation.php(いずれも2026年8月28日確認)

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    よくある質問

    総量規制の「年収の3分の1」はどの法律に書いてありますか?

    貸金業法第13条の2第2項です。基準額を「その年間の給与及びこれに類する定期的な収入の金額として内閣府令で定めるものを合算した額に三分の一を乗じて得た額」と定めています(2026年8月28日e-Govで確認)。

    銀行カードローンは総量規制の対象ですか?

    対象外です。総量規制は貸金業法に基づく規制で、対象は貸金業者からの個人の借入れです。銀行からの借入れは対象外と金融庁・日本貸金業協会が説明しています(2026年8月28日確認)。ただし対象外であることは、返済負担が生じないという意味ではありません。

    個人事業主は年収の3分の1を超えて借りられますか?

    日本貸金業協会の解説では、個人事業者に対する貸付けは、事業・収支・資金計画に照らして返済能力が認められる場合の例外貸付けとして挙げられています(2026年8月28日確認)。具体的な要件・必要書類は貸し手と内閣府令の定めによるため、本記事では個別の数値要件は記載なしとします。

    クレジットカードの買い物(ショッピング)は枠に入りますか?

    入りません。クレジットカードのショッピングは総量規制の対象外です(日本貸金業協会・2026年8月28日確認)。対象になるのはキャッシングです。

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    最終更新:2026年8月28日/このページは公表されている一次情報(e-Gov法令検索・金融庁・日本貸金業協会)のみを根拠に作成しています。確認できなかった項目は「記載なし」と明記し、推測で補っていません。本記事は法律上の助言ではありません。