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「返済が遅れたら、どんな取り立てをされても仕方ない」わけではありません。貸金業法第21条は、貸付けの契約に基づく債権の取立てについて、してはならない言動を具体的に列挙しています。対象は「貸金業を営む者」と、取立ての委託を受けた者です。この記事では、条文原文(e-Gov法令検索・2026年8月28日にAPIでXML原文を取得して確認)だけを根拠に、禁止行為と罰則を整理します。借りる前に「万一延滞したときに相手が守るべきルール」を知っておくことは、正規業者とヤミ金を見分けるうえでも役立ちます。
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1. 大原則:威迫と「私生活・業務の平穏を害する言動」の禁止
貸金業法第21条第1項の柱書きは、取立てに当たって「人を威迫し、又は次に掲げる言動その他の人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない」と定めています(2026年8月28日・XML原文で確認)。以下の10類型は例示列挙で、柱書きに当たる言動はこれ以外でも禁止されます。
2. 禁止される10類型(第21条第1項第1号〜第10号)
| 号 | 禁止される言動(要旨) |
|---|---|
| 1号 | 正当な理由がないのに、内閣府令で定める時間帯に電話・FAX送信・自宅訪問をすること。この時間帯は貸金業法施行規則第19条第1項で「午後九時から午前八時までの間」と定められている |
| 2号 | 債務者が弁済や連絡の時期を申し出た場合に、正当な理由がないのに上記以外の時間帯でも電話・FAX・訪問をすること |
| 3号 | 正当な理由がないのに、勤務先など自宅以外の場所に電話・電報・FAX・訪問をすること |
| 4号 | 自宅や勤務先などで、退去すべき旨の意思を示されたのに退去しないこと |
| 5号 | 貼り紙・立看板など方法を問わず、借入れに関する事実その他私生活に関する事実を債務者等以外の者に明らかにすること |
| 6号 | 他からの借入れなど、これに類する方法で弁済資金を調達することを要求すること(「他で借りて返せ」) |
| 7号 | 債務者等以外の者(家族など)に対し、代わりに弁済することを要求すること |
| 8号 | 居所や連絡先を知らせるなどの協力を拒否している債務者等以外の者に、更に協力を要求すること |
| 9号 | 弁護士・司法書士等に債務処理を委託した旨(または裁判手続をとった旨)の書面通知を受けた後に、正当な理由がないのに債務者等に直接、電話・電報・FAX・訪問の方法で弁済を要求し、やめるよう求められたのに更に要求すること |
| 10号 | 上記(6号を除く)の言動を「することを告げる」こと(予告も禁止) |
e-Gov法令検索「貸金業法」第21条 https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032/「貸金業法施行規則」第19条第1項 https://laws.e-gov.go.jp/law/358M50000040040(いずれも2026年8月28日確認)
3. 督促の書面にもルールがある(第21条第2項)
支払を催告するための書面・電磁的記録には、商号・住所・電話番号、送付する者の氏名、契約年月日、貸付けの金額、貸付けの利率、弁済期、催告する金額などの記載が義務付けられています(第21条第2項・2026年8月28日確認)。また施行規則第19条第2項は、催告書面の送付を封をする方法や本人のみが使用していることが明らかな電子メールアドレスへの送付など、借入れの事実が債務者等以外の者に明らかにならない方法で行うことを義務付けています。ハガキに借金の内容をむき出しで書いて送るような督促は、この規定と整合しません。
4. 違反には刑事罰がある(第47条の3)
第21条第1項(取立て行為の規制)に違反した者は、2年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金、またはその併科の対象です(貸金業法第47条の3第1項第3号・2026年8月28日・XML原文で確認)。行政処分だけでなく刑事罰の対象になる行為類型だということです。
5. 相談窓口(公的窓口のみ)
金融庁「違法な金融業者にご注意!」は、違法な金融業者に関する情報提供・相談先として金融庁金融サービス利用者相談室・各財務局・警察・国民生活センター(消費生活センター)・法テラスを案内しています(2026年8月28日確認)。日本貸金業協会も貸金業相談・紛争解決センター(0570-051-051)、消費者ホットライン188、警察相談専用電話#9110を案内しています(2026年8月28日確認)。
金融庁「違法な金融業者にご注意!」 https://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/index.html/日本貸金業協会「多様化するヤミ金融の手口」 https://www.j-fsa.or.jp/personal/info/dark_finance.php(いずれも2026年8月28日確認)
そもそも取立てのルールを平気で破る貸し手にあたらないために、借りる前に登録の実在確認と登録番号チェッカーでの照合をおすすめします。
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よくある質問
夜9時以降に督促の電話がかかってくるのは違法ですか?
正当な理由がないのに午後9時から午前8時までの間に債務者等に電話をかけることは、貸金業法第21条第1項第1号(時間帯は施行規則第19条第1項)で禁止されています(2026年8月28日確認)。「正当な理由」の有無が要件になっている点には注意してください。
勤務先に取立ての電話をかけるのは違法ですか?
正当な理由がないのに、勤務先その他の居宅以外の場所に電話・電報・FAX・訪問をすることは第21条第1項第3号で禁止されています(2026年8月28日確認)。どのような場合に「正当な理由」があるとされるかについて、今回確認した条文自体には具体例の記載はありません(記載なし)。
家族が「代わりに払え」と言われました。払う義務はありますか?
債務者等以外の者に対して代わりに弁済することを要求する行為自体が、第21条第1項第7号で禁止されています(2026年8月28日確認)。保証人になっていない家族の支払義務の有無は民事の問題であり、今回確認した貸金業法の条文には記載がありません(記載なし)。上記5の公的窓口に相談してください。
ヤミ金(無登録業者)の取立てにもこの規制は適用されますか?
第21条第1項の対象は「貸金業を営む者又は…委託を受けた者」と規定されており、登録を受けた「貸金業者」に限定しない文言になっています(2026年8月28日・XML原文で確認)。無登録営業自体も貸金業法第11条で禁止されています。実際の対応は警察(#9110)など公的窓口へ相談してください。
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e-Gov法令検索「貸金業法」(昭和五十八年法律第三十二号)第11条・第21条・第47条の3 https://laws.e-gov.go.jp/law/358AC1000000032/e-Gov法令検索「貸金業法施行規則」(昭和五十八年大蔵省令第四十号)第19条 https://laws.e-gov.go.jp/law/358M50000040040(いずれも2026年8月28日・法令APIでXML原文を取得して確認)
