信用保証協会の保証付き融資とは|利用条件・保証料・責任共有制度・代位弁済後の扱いを公式情報で確認する

借りる前チェック|信用保証協会の保証付き融資とは

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金融機関に事業資金の融資を申し込むと、「信用保証協会の保証を付けて」と言われることがあります。この「保証付き融資」は、公的な制度として法律に根拠があり、条件も公式サイトで公表されています。

ここで最初に押さえておきたいのは、多くの人が誤解しやすい一点です。信用保証料は保険料ではなく、協会が立て替え払い(代位弁済)をしても、借りた側の債務は消えません。全国信用保証協会連合会が公式にそう明記しています。この記事では、その点を含めて制度の輪郭を一次情報だけで確認します。

1. 信用保証協会とは何か(法律上の位置づけ)

信用保証協会法第1条(目的)は次のとおりです(e-Gov法令検索・原文・2026年9月2日確認)。

この法律は、中小企業者等が銀行その他の金融機関から貸付等を受けるについてその貸付金等の債務を保証することを主たる業務とする信用保証協会の制度を確立し、もつて中小企業者等に対する金融の円滑化を図ることを目的とする。

同法第20条第1項は、協会が行う業務として「中小企業者等が銀行その他の金融機関から資金の貸付け又は手形の割引を受けること等により金融機関に対して負担する債務の保証」等を列挙しています。同条第2項では、保証先の中小企業者に対する経営の改善発達に係る助言その他の支援も業務に含まれています(2026年9月2日確認)。

また同法第3条第2項は「協会でない者は、その名称中に信用保証協会であることを示すような文字を用いてはならない」と定め、第58条は違反に10万円以下の過料を科しています。名称そのものが法律で守られている、ということです。

全国信用保証協会連合会の説明では、信用保証協会は「中小企業・小規模事業者の皆さまが金融機関から『事業資金』を調達する際に、保証人となって融資を受けやすくなるようサポートする公的機関」であり、「信用保証制度」は中小企業・小規模事業者、金融機関、信用保証協会の三者で成立しているとされています(2026年9月2日確認)。

e-Gov法令検索「信用保証協会法」(昭和二十八年法律第百九十六号)第1条・第3条・第20条・第58条 https://laws.e-gov.go.jp/law/328AC0000000196/全国信用保証協会連合会「初めての融資と信用保証」 https://www.zenshinhoren.or.jp/basic/(いずれも2026年9月2日確認)

2. 「保証付融資」と「プロパー融資」

同連合会は両者を次のように説明しています(原文・2026年9月2日確認)。

  • 保証付融資=信用保証協会が保証をしている融資。「万が一、借主の返済が滞った場合に、借主に代わって信用保証協会が金融機関に『立て替え払い』を行います。なお、保証をご利用いただく対価として…所定の信用保証料をお支払いいただきます。」
  • プロパー融資=「同じ金融機関からの融資であっても、信用保証協会の保証が付かない融資」

保証人については「保証をご利用いただく際には、連帯保証人が必要となる場合があります。ただし、法人代表者以外の連帯保証人は原則必要ありません。なお、個人事業主の場合、保証人は原則必要ありません」と明記されています(2026年9月2日確認)。保証人になることの法的な意味は保証人になる前に確認することにまとめています。

3. 利用できる条件は3つ(企業規模・業種・区域)

連合会の「ご利用条件」ページによれば、信用保証制度は「原則として中小企業信用保険法に定める中小企業・小規模事業者の方を対象」としており、3つの基準を満たす必要があります(2026年9月2日確認)。

基準公表されている内容
①企業規模資本金または常時使用する従業員数のいずれか一方が業種別の条件に該当すること(個人事業主は常時使用する従業員数で判定)。例として「小売業・飲食業であれば、資本金5,000万円以下または従業員数50人以下のいずれか」
②業種大半の商工業が対象。農業、林業(素材生産業及び素材生産サービス業を除く)、漁業、金融・保険業(一部を除く)は保証対象外。許認可・届出等を要する事業は、当該許認可等を受けている(または受ける)ことが必要
③区域・業歴原則として各信用保証協会の管轄区域で事業を営んでいること。申込先の協会が管轄する都道府県(市)において事業実態があることが条件。保証制度により業歴の要件がある場合あり
全国信用保証協会連合会「ご利用条件」(2026年9月2日確認)。※反社会的勢力は信用保証制度を利用できないと明記されています。

②の「許認可等を受けていることが必要」は、建設業・運送業・飲食業など許可制の事業では実務上の分岐点になります。

資金と限度額

  • 対象となる資金:「事業経営に必要な資金(運転資金および設備資金)に限られています」
  • 保証限度額:1企業に対する限度額は、普通保険の限度額2億円(組合4億円)と無担保保険の限度額8,000万円(組合も同額)を合わせた2億8,000万円(組合4億8,000万円)。これら一般保証とは別枠で、政策目的により創設された別枠保証の限度額が設けられている

全国信用保証協会連合会「ご利用条件」 https://www.zenshinhoren.or.jp/guarantee-system/riyojoken/(2026年9月2日確認)

4. 信用保証料は「保険料ではない」

ここが制度の核心です。連合会の「信用保証料」ページは次のように明記しています(原文・2026年9月2日確認)。

※「信用保証料」は保険料ではありません。したがって信用保証協会による代位弁済が行われた後は、中小企業・小規模事業者の方から信用保証協会へ弁済していただきます。

返済が滞れば協会が金融機関に立て替え払いをしますが、それで債務が消えるのではなく、返済先が金融機関から信用保証協会に変わるということです。実際、信用保証協会法第20条第2項第3号は、協会が「債務の保証に基づき求償権を取得した場合」の業務を規定しています(2026年9月2日確認)。

保証料率は9区分

連合会は「信用保証料の料率は、中小企業・小規模事業者の経営状況に応じた9つの料率区分から適用されます」と説明し、担保の提供がある場合や会計参与設置会社である場合等には割引を行うこと、事業者選択型経営者保証非提供制度を利用する場合には割増となること、経営安定関連保証(セーフティネット保証)など一部では特別料率が適用されることを記載しています(2026年9月2日確認)。具体的な料率の数値は同ページには掲載されておらず、最寄りの信用保証協会に問い合わせるよう案内されています(記載なし)。

全国信用保証協会連合会「信用保証料」 https://www.zenshinhoren.or.jp/guarantee-system/hoshoryo/(2026年9月2日確認)

5. 責任共有制度=原則、協会が全額を保証するわけではない

連合会「信用保証制度を支えるしくみ」によれば、責任共有制度には2つの方式があり、金融機関がいずれかを選択します(原文要旨・2026年9月2日確認)。

  • 部分保証方式=個別貸付金の80%(一部の保証を除く)を信用保証協会が保証する
  • 負担金方式=保証時点では100%保証だが、代位弁済状況に応じて金融機関が協会に負担金を支払い、部分保証と同等の負担を負う

「原則すべての保証が責任共有制度の対象となりますが、一部例外的に除外される制度があります」として、経営安定関連保証(セーフティネット保証)1号〜4号・6号、災害関係保証、創業関連保証、小口零細企業保証、危機関連保証などが列挙されています(2026年9月2日確認)。

また、信用保証協会の保証は中小企業信用保険法に基づく信用保険に付保される仕組み(包括保証保険制度)で、代位弁済額の70〜90%(保険填補率)が保険金として株式会社日本政策金融公庫から協会に支払われ、協会は事業者からの弁済の都度、回収金を填補率に応じて公庫に納付する、と説明されています(2026年9月2日確認)。

全国信用保証協会連合会「信用保証制度を支えるしくみ」 https://www.zenshinhoren.or.jp/guarantee-system/hokan/(2026年9月2日確認)

6. 申込みの流れと提出書類

連合会「信用保証のお申込の流れ」によれば、代表的な申込窓口は金融機関信用保証協会で、地方自治体や商工団体(商工会・商工会議所、中小企業団体中央会等)で受付を行っているケースもあります。流れは次のとおりです(2026年9月2日確認)。

  1. 保証のお申込(金融機関経由/協会に直接)
  2. 保証審査(「審査過程において、訪問や面談を行う場合があります」)
  3. 保証承諾(適当と認めたときは金融機関に「信用保証書」を発行)
  4. 融資実行(信用保証委託契約書を作成・提出し、所定の信用保証料を金融機関経由で支払う)
  5. ご返済

同ページは「信用保証のご利用にあたり、信用保証料のほかに費用を頂くことはありません」と明記しています。お申込時の主な提出書類は次のとおりです(原文・2026年9月2日確認)。

#提出書類
(1)信用保証委託申込書(保証人等明細)
(2)申込人(企業)概要
(3)信用保証依頼書
(4)個人情報の取扱いに関する同意書
(5)確定申告書(決算書)
(6)商業登記簿謄本
(7)印鑑証明書
全国信用保証協会連合会「信用保証のお申込の流れ」(2026年9月2日確認)。貸付実行時には信用保証委託契約書の作成・提出が必要、上記以外に必要な書類はケースによって異なる旨が併記されています。

全国信用保証協会連合会「信用保証のお申込の流れ」 https://www.zenshinhoren.or.jp/flow/(2026年9月2日確認)

7. 「信用保証協会」を名乗る勧誘への注意

連合会は「ご注意ください」のページで、次の注意喚起を行っています(原文要旨・2026年9月2日確認)。

  • 「全国信用保証協会連合会」および「信用保証協会」の類似商号等を使用した機関、団体からの電話・ダイレクトメール・ホームページに注意すること。それらは一切関係がない
  • 「信用保証協会」という名称は信用保証協会法に基づき主務大臣の設立認可を受けた者以外は使用できず(第3条第2項)、違反すると処罰の対象(第58条)
  • 「信用保証協会では、保証にあたって所定の『信用保証料』以外には、手数料、入会金等は一切頂いておりません」
  • 「融資勧誘のファックスを信じ、融資を依頼したところ『信用保証協会の手数料が必要だ』『契約を開始するのに手数料が必要だ』などと騙され現金を振り込まされるという被害が出ています」「信用保証協会をご利用いただくために、事前に現金の振り込みを依頼することはありません

融資の前に金銭の振込を求める手口の型は融資保証金詐欺とはにまとめています。名称や番号を騙るケースの確認方法は貸金業者の登録を確認する手順無登録業者(ヤミ金)の見分け方が参考になります。

全国信用保証協会連合会「ご注意ください」 https://www.zenshinhoren.or.jp/important/(2026年9月2日確認)

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よくある質問

保証料はいくらですか?

具体的な料率の数値は、全国信用保証協会連合会のページには記載なしです。同ページは「経営状況に応じた9つの料率区分から適用」されること、担保提供や会計参与設置会社である場合等に割引があること、事業者選択型経営者保証非提供制度の利用時は割増となることを説明したうえで、最寄りの信用保証協会への問い合わせを案内しています(2026年9月2日確認)。

代位弁済されたら返済しなくてよくなりますか?

いいえ。連合会は「『信用保証料』は保険料ではありません。したがって信用保証協会による代位弁済が行われた後は、中小企業・小規模事業者の方から信用保証協会へ弁済していただきます」と明記しています(2026年9月2日確認)。返済先が変わるだけで、債務が消えるわけではありません。

個人事業主でも使えますか?

企業規模の判定について、連合会は「個人事業主の方の場合は、常時使用する従業員数が該当すれば対象となります」と記載しています。また保証人については「個人事業者の場合、連帯保証人は原則必要ありません」とされています(2026年9月2日確認)。

保証付き融資の金利はいくらですか?

融資そのものの金利は金融機関が定めるもので、連合会のページには記載なしです。連合会が説明しているのは、保証の対価としての信用保証料の仕組みまでです。

どこの信用保証協会に申し込めばいいですか?

「原則として、各信用保証協会の管轄区域で事業を営んでいる必要があります。申込先の信用保証協会が管轄する都道府県(市)において事業実態があることが条件」とされています。全国の一覧は連合会の「お近くの信用保証協会」(https://www.zenshinhoren.or.jp/nearest/・2026年9月2日確認)から確認できます。

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最終更新:2026年9月2日/このページは公表されている一次情報(e-Gov法令検索・一般社団法人全国信用保証協会連合会)のみを根拠に作成しています。確認できなかった項目は「記載なし」と明記し、推測で補っていません。本記事は法律上の助言ではなく、また特定の金融商品を推奨するものではありません。